何も無い未知の観光名所が数多く眠る浦添市。そんな浦添の魅力を発掘するという任務を仰せつかった我々DEEokinawa編集部が、浦添市を舞台に様々なチャレンジを繰り広げていくこのコーナー。名付けて「浦添チャレンジ」。チャレンジというからには、身体をはって浦添の知られざる魅力をひとりでも多くの読者に伝えるのが我々の使命なのです。そう、「予算の無駄遣い」と叩かれないためにも。
そもそもよく思い返してみると、誰一人として浦添市民がいないDEEokinawa編集部。浦添のことは知っているようで知らないことだらけ。
そこでチャレンジの第一回として、まずは浦添について理解を深めるところからスタートしたいと思ったわけです。
市民の花ってなんぞや?
これまで全然知らなかったのですが、浦添市のウェブサイトによると市民の花や木などが以下のとおり定められているそう。
市民の花:オオバナアリアケカズラ Allamanda , Golden Trumpet
南米原産でキョウチクトウ科に属するツル性の植物で4月~10月の約半年間、開花します。鮮やかな黄色の花を咲かせ別名ゴールデンカップと呼ばれています。
市民の花木:オオゴチョウ Barbados flower - frencde
西インド諸島が原産でサンダンカやデイゴと共に琉球三大名花とされています。方言で「アコウサ」と呼ばれ、2~3メートルの高さに成長し、6月~11月に赤と黄色のストライプの花を咲かせます。とても栽培しやすい花木です。
市民の木:ホルトノキ Elaeoearpus Tree
方言では「ターラシ」又は「ターラサー」と呼ばれ、沖縄本島では古来から「カリーの木(おめでたい木)」として知られています。
「花」と「木」に対して「花木」というカテゴリが存在する理由がよく分かりませんが、ひとまず気にしないことにしましょう。
オオバナアリアケカズラは黄色いハイビスカスのような大きな花。街路樹としてもよく植えられていて目立つのでこれは知っていましたが、他の2つはこれまで意識したことがありませんでした。
ところで現在、季節は冬。いくら南国沖縄といえど、夏と比べれば植物たちの元気が無くなっている時期です。
しかし先日会議の席で浦添市の花についての話題になったときに、観光協会の方がきっぱりとこう言い放ったのです。
「オオバナアリアケカズラ?年中咲いてますよ!はっはっは!」
年がら年中咲いているなんて、さすがてだこのまち浦添の花...!
というわけで、今回は真冬の浦添で市民の心のよりどころである「オオバナアリアケカズラ」「オオゴチョウ」「ホルトノキ」をコンプリートする冒険をしてみたいと思います。
市まずは市役所からスタート
まずは浦添市のランドマークである浦添市役所前からはりきってスタート。
「市役所というからには市の花ぐらい植えているだろう」「あわよくばここで全制覇しちゃうかも」という目論見で敷地内を探索します。
おや、あれは。
こ、この特徴的な赤い葉は!
開始1分でいきなり市民の木「ホルトノキ」を発見。これは幸先の良いスタートです。
ちなみに市役所の道向かいにあるパン屋さんの名前も「ホルト」。
もし本物のホルトノキが見つからなかったらこの店を出そうと思っていましたが杞憂に終わりました。
この調子ならアリアケカズラとオオゴチョウもきっとすぐ見つかるはず。
お、議会棟の前に鮮やかな黄色い花を発見!
浦添市のウェブページを印刷してきたので見比べてみることにしましょう。
・・・似ているのは色だけで全然違う(チッ)。
この黄色い花も違う(ややこしいの植えてんじゃねーよ)。
ちょっと似ているけど花びらのかたちが違う(まぎらわしいの植えてんじゃねーよ)。
結局、市役所ではホルトノキ以外見つからなかったので、次の場所へと移動することに。
浦添運動公園へ
次は市役所からほど近いところにある浦添運動公園にやってきました。
さすがに公園なら残りの花も見つかるでしょう。
うーん、花びらの大きさからして違う。
これもどう見ても違う。
アリアケカズラやーい。
大きな公園だけあって数種類のカラフルな花が咲いていましたが、肝心のアリアケカズラとオオゴチョウは見つけることができませんでした。
浦添カルチャーパークへ
てだこホール、浦添市美術館、浦添市立図書館などが建ち並ぶ文化エリア、浦添カルチャーパークへやってきました。
これだけたくさんの植物が植えられているのに、肝心の市民の花がひとつも無いなんて信じられません。
浦添市はいったいどういうつもりなのでしょうか。税金返せ。浦添市民じゃないけど。
オオバナアリアケカズラとオオゴチョウを探して、歩いて歩いて歩き回って、真冬だというのに大汗をかきつつたどり着いた場所でついに、ついに、オオバナアリアケカズラを発見!
・・・葉っぱだけ。
ええと、年中咲いてるんでしたよね?
自動販売機で満開に咲き誇るオオバナアリアケカズラが恨めしい。
伊祖公園へ
まさか浦添のことを知り尽くしているはずの観光協会職員さんが嘘をついていたなんて信じたくないので、さらに移動して伊祖公園までやってきました。
しかし、そこで私が目にしたのは枯れ木の並木道。
花ひとつ咲いていませんでした。
あるのはハブ注意看板だけ。
ポッキリと心が折れる音が聞こえました。
日も暮れてきたのでここで泣く泣く撤収することに。
まとめ
結局見つかったのは開始早々に浦添市役所の敷地内に植えられていた「ホルトノキ」のみで、コンプリートならず。
浦添市をより深く理解するために考えた今回のチャレンジでしたが、逆に「え、ちょっと浦添市これで大丈夫なの?」と不安が募る結果となってしまいました。
次回のチャレンジまでには善処のうえ、アリアケカズラとオオゴチョウが咲き乱れる浦添市にしてほしいと切に願います。