公開日 2017年03月17日 13時30分
こんにちは! 琉球大学工学部チームです。
今回は、浦添市美術館へ取材へ参りました!
案内していくださったのは、浦添市美術館 学芸員の岡本さんです。
早速ですが、まずは浦添市美術館の歴史を、読み解いてまいりましょう。
まず、なぜ浦添市美術館は琉球漆器を主に扱うのか?と思う方もいると思います。
それは、昭和58年、浦添市で「琉球漆器の美」という名で、本土のコレクターの漆器を展示したことから始まります。
この時の浦添市市長、比嘉昇市長は文化に力を入れており、それも相まって、沖縄県内、県外に大きな反響を呼びました。
この件から、美術館建設の要望が高まり、沖縄で初めての美術館として浦添市美術館が建設されました。
建築家は故・内井昭蔵さんです。
今では、琉球時代の美術、主に漆器を中心に展示されています。
浦添市美術館のサイトでも、美術館設立の経緯が記載されています。→http://museum.city.urasoe.lg.jp/about.html
続いては、取材内容に入りましょう。
早速入館すると、この様に明るく広がった空間に出くわします。
一階ロビーと二階の図書コーナーが吹き抜けで、空間を共にしており、沖縄初の美術館ということで、落ち着きが感じられます。
二階図書コーナーの本は貸出されていないので、読む際は気を付けてくださいね。
ロビーの床ですが、所々穴が空いており、そこから侵食されるように剥がれているのが分かります。
床材は琉球石灰岩で比較的脆いため、
ハイヒール等、尖った履物だと傷ついてしまうようです。
浦添市美術館を訪れる際は、ハイヒールは避けた方が良さそうです。
書道が展示されているコーナーは、本来は講堂なのですが、企画展示の際は違った用途で使用されるようです。
浦添市美術館の展示室は八角形で構成されていますが、良く見ると、柱も八角形です。
色んな所に八角形が潜んでいますね!
ビデオコーナーの仕切りは、取材時には使用されていませんでしたが、使用する場合は写真の様な大きな仕切りを、一枚一枚引き出して使うようです。
バックヤードの入り口は、横幅が2mほどで、大きな作品でも収蔵しやすいようになっています。
受付の隣には、浦添市美術館ミュージアムショップがあります。
こちらについては、既に詳しい記事が書かれておりますので、気になる方は、是非チェックしてみてください!
→http://www.urasoenavi.jp/tanoshii/2015060800024/
続いて、企画展示室の分かれ道です。
浦添市美術館には、常設展示室と企画展示室があります。
まずは企画展示室から見て参りましょう。
こちらでは、中学生の作品やマスコミの企画展、NPO法人によるミュージアム等が開催されます。
少しだけ中の様子が窺えるので、気になった所から入れます。
しかし、どこに入ろうか悩みますね…!
ちなみに私たちは書道コーナーからお邪魔しました。
丁度『第22回 沖縄県中学校総合文化祭展』が行われており、私たちも作品を見て回りました。
色とりどりで、あらゆる表現を伺えて、楽しかったです。
中学総合文化祭展は毎年行われているとのことです。
気になる方は、是非スケジュールと美術館を覗いてみてくださいね。
先程の企画展示室への分かれ道から、
美術館をさらに奥へ続く廊下は常設展示室に続きます。
ここでは企画のポスターや、大きな壁画が飾られています。
熱く語られる美術館の用途や歴史に、私たちも話に引き込まれていきます…!
\ふむふむ/
写真では分かりにくいかもしれないですが、常設展示室に向かう廊下の窓はUVカットされていて、廊下を進んでいくにつれ、急に太陽の光が少なくなったように感じます。
(左側の窓がUVカットされています)
ここから先の展示品は、あまり日光等の光を与えてはいけないものになります。
そのため、窓にも加工がされているんですね。
常設展示室の一角です。
高窓はブラインドで隠されており、照度が下げられた照明で展示品を窺うことが出来ます。
こちらでは昔の漆器や、遺骨を入れていた器等が展示されています。
ところで何故光を入れてはいけないのに、天窓があるのか…?という疑問が浮かびますが、残念ながら、この意図は不明とのことでした。
展示室のある棟を一旦出ますと、向かい側の建物には、実習室がいくつか配置されています。
実習室の用途は様々で、漆芸室、多目的室、陶芸室、さらには窯まで準備されています。
毎年何種類か実習教室が開催されています。実習参加者だけでなく、見学もできるそうですよ!
さて、浦添市美術館のHP、建物についての紹介では以下のように述べられています。
「浦添市美術館を設計したのは、高円宮邸や世田谷美術館といった傑作を生み出した建築家、故・内井昭蔵氏です。 内井氏は浦添市美術館の設計について、『塔と回廊による構造』をテーマにし、次のように解説しています。
『建築は垂直方向に展開される塔性と、水平方向に展開される回廊性によって構成される。塔性とは足で地をつかんでいる人間、一つの世界を表現し、回廊性とは人と人、世界をつなぐ存在を表現する。人や世界は一つではなく、多くの人や世界とつながって共存し、より大きな存在となる。』」
沖縄の集落がイメージされているそうです。
浦添美術館の地階には、喫茶店もあります。
また、喫茶店の向かい側には、写真の様な美術館を支える柱が並んだ空間、多目的ピロティがあります。
ここでは、学生の集合場所や、デザイン学校がファッションショーの場として利用されているそうです。
美術館の中で、一等高い塔があります。
既にご承知の方もいると思いますが、そうです!展望塔です!
早速上ってみました!
最初は良い調子で登れるものの、最上階に近付くにつれ、徐々に階段の幅が狭まり、
ついにはコンクリートの階段ではなく、階下が窺える鉄骨の階段になりました。
こうなると、足がすくんでしまいますね…。
しかし、上った甲斐もあって、綺麗な景色を見ることができました!
天気も良く、写真を撮る時には、日差しと戦ってました(笑)冬の沖縄でも太陽は絶好調のようです。
屋根は所々、赤銅色になっているところが見えます。
どうやら銅板で作られているそうです。
ぐるりと見渡すと、お隣には、てだこホールも見えました。
以前取材した記事もありますので、是非ご覧くださいませ!→http://www.urasoenavi.jp/mikke/tecryukyu/doc/2016110600014/
それにしても良い天気でした…!
ところで皆さん、外壁をよくご覧になりましたか?
ひし形模様の正方形のタイルが一枚一枚で敷き詰められています。
まるでタイルの集合体で、建物がなりたっているように見えてしまいますね。
さて、ここで縁起の良さそうな光景が一つ。
ハート形です!
恋愛運があがりそうですね~!
浦添市美術館の敷地内にあります。是非探してみてくださいね!
それでは、今日はここまでになります。
案内して頂いた、岡本さん、此度はありがとうございました!
次回はココロアカフェに行ってきます!お楽しみに!
施設名 | 浦添市美術館 |
---|---|
電話番号 |
|
住所 |
〒901-2103 沖縄県浦添市仲間1-9-2 |
開館時間 |
午前9時30分~午後5時 ※金曜は午後7時まで ※入館は閉館の30分前までです |
休館日 |
・毎週月曜日(ただし月曜日が祝祭日の場合は開館しています) ・年末年始(12/28~1/4) ・台風接近時 ※詳しくは浦添市美術館HPをご覧ください |
観覧料 |
常設展観覧料 一般200円(160円) 大学生130円(100円) ※高校生以下は無料です ※()内は20名以上の団体料金です。 |
webサイト | http://museum.city.urasoe.lg.jp/ |