おいしいヤギ料理で女性2人がおもてなし。
専門店で楽しむプロの味

 

「ねえ、ヤギが食べたいの。獣臭〜い、ワイルドなヤツも嫌いじゃないけど、今夜はさっぱりしっかり味わいたい気分…」。さあ、あなたはどうしますか？ そんなときこそ、うらそえナビにおまかせください。浦添の旅先案内人のメンツにかけて、とっておきのヤギ料理店にお連れいたしましょう。

 

浦添を代表する夜の街、屋富祖通りにはヤギ料理専門店が3店あります。一般の居酒屋やスナックでも、メニューの一つにヤギ料理を出している店は多く、「とりあえずヤギ」を食べるのであれば、お店探しには事欠かきません。

 

そんな中で今回やって来たのは、屋富祖通りの東端付近にある専門店の一つ、その名も「やぎ家」。暖簾をくぐれば、お勤め帰りとおぼしきヤギじょーぐー（ヤギが大好物な人の意）の皆さんが、早い時間からカウンターで宴会中。

 

お店を切り盛りするのは、店長の阿嘉理奈さん（左）といとこの大城沙樹さんです。最近は沖縄全域でヤギ料理がブームになり、どの専門店でも若い女性客が増えているのですが、調理をする側が美女2人とは珍しい！ しかも理奈さんは「北から南まで、本島内の牧場を駆け回って、これは！と思ったヤギを直接買い付けています」というプロ中のプロ。「毎日のように見ていれば徐々に目が肥えてきて、見極められるようになりますよ」と、その目利きにもこだわりが垣間見えます。

メニューはご覧の通り、ヤギ料理のみ。やぎ家は当初、ヤギ料理の他にもアラカルトを豊富にそろえた大衆居酒屋だったそうですが、アルバイトで働いていた理奈さんが2013年にお店を引き継いだのを機に、現在のスタイルにメニューを刷新したといいます。

 

「なぜヤギ料理専門に？うーん…、幼少時から食べるのも作るのも慣れ親しんでいたし、普通においしいと思っていたから…」。客席はカウンター席の他、4名掛けの堀座卓が3台。やがて理奈さん一人では手が回らなくなり、同じ屋富祖通りで焼き鳥を販売していた沙樹さんに声をかけ、手伝ってもらうようになったんだそうです。

 

そうそう。晩酌が日課という上戸の皆さんもご安心を。アルコールも置いています。ちなみに「酒」とはもちろん泡盛のこと。ドリンクはその他、地元のオリオンビールやソフトドリンクをそろえています。

 

一番人気のメニューは「山羊定食（2300円）」。単品でも用意している「山羊汁（中）」と「山羊さしみ」に、ごはん、漬物が付いています。沖縄では定番中の定番のヤギ料理2品が一度に味わえるのが魅力です。山羊汁は一頭丸ごと、肉、骨、内臓を一緒に汁炊きにして、塩で味付けした料理。仕込み・炊き方・味付けの方法を理奈さん流に工夫することで、臭みを抑え、コク深くもさっぱりした味わいを実現しています。「時間がたっても表面に油が浮かず、冷めてもおいしく食べられますよ」とのこと。

 

「山羊さしみ（単品は1100円）」は薬味のショウガを添えて、醤油をつけていただきます。「ヤギは苦手だけど、刺身なら大丈夫」という人もいるくらい、汁物よりも臭みが少ないのがヤギ刺の特徴。それでも気になる人はフーチバー（ヨモギ）を巻いて食べるのもオススメ。中央の赤身はモモ肉、その両脇はリブロース（背中周辺の肉）で、香りや食感、味の違いなど、ぜひ五感をフルに活用して味わってみてください。

 

やぎ家名物の珍しいメニューがこちらの「山羊チャーハン（1100円）」。常連客からチャーハンをせがまれ、豚肉の代わりにヤギ肉を使って調理したところ、予期せぬおいしさに理奈さん自身がビックリ！ 今ではグランドメニューとして定着しています。ヤギ肉以外にも加えている“隠しヤギ”については「企業秘密」だそうですが、これがオリジナルの深みを添えているのは間違いないでしょう。

 

取材・撮影と平行して、われらが「浦添の魅力みつけ隊」の沖国チームリーダー・けいこねぇが、山羊汁・山羊さしみ・山羊チャーハンを実食。気になる感想を聞くと、「ヤギ料理、私は好きなんです☆ やぎ家のはあまりクセもないし、初めての方でも食べやすいと思いますよ〜。チャーハンは私もはじめてだけど、絶品！ うふふ♪」と大満足の様子。若い女性がヤギ料理をおいしく食べていることに胸をなで下ろし、われわれ取材班は、そのまま夜の宴へと突入するのであった。。。まる。

 

DATA

店名	やぎ家（ヤギヤ）
電話番号	090-4471-0351
住所	沖縄県浦添市屋富祖2-16-16
営業時間	19：30〜翌4：00
定休日	日曜、祝日
駐車場	なし
平均予算	3,000円〜
支払い	・クレジットカード：不可 ・電子マネー：不可