美味しさが増す薬味のような夫婦
公開日 2013/11/13
自分が毎日食べてもイイと思ったのがラーメン
いまでこそ沖縄にもラーメン専門店がたくさん出来たが、浅井夫妻が沖縄に「和楽」をオープンした2007年頃は専門店はないに等しい状況だった。京都出身のご主人がラーメン屋をやろう、と考えたのは、自分が毎日食べられるものは何かを考えたときに出た答えがラーメンだったのと、沖縄出身の奥さんの「沖縄にはラーメン文化がない」のひと言だった。「だったら沖縄で、自分たちが京都で食べていたラーメンを提供しようと思ったんです」と語るご主人だが、当時まったくラーメンの調理経験はなかった。
「食べるのが大好きで、これまでかなり投資してきたから(笑)、自分にはきっと美味いものが作れるはずと思ってました」と笑う。実際に人気店になるほどの美味しいラーメンを作ってしまったから脱帽だ。もともと“夫婦二人で何かやりたいね”という気持ちがあり、結果たどり着いたのが「中華そば専門店 麺や 和楽」になったのだという。
「和楽」といえば「和楽飯」を外せない。沖縄のラーメン文化において、残ったスープをゴハンにかけるというスタイルの先駆者として一石を投じたことは間違いない。この和楽飯が生まれたのは店をオープンする直前のこと。睡眠時間が2時間くらいの日々が続き、何も喉を通らないほど疲弊していた。「そのとき唯一食べられたのが、ゴハンにスープをかけ、具とたまごを載せた和楽飯の原型だけだったんです」。オープン後、あまり白ゴハンが出なかったので、試しに「和楽飯」として出してみたら大受けで、いまに至っているのである。
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