目には見えない沖縄の魅力

浦添市てだこホール開館10周年記念事業第5弾「てだこ演劇祭」のひとつ「手登根一家の民泊物語」が、2017年9月15日から浦添市てだこホール大ホールで上演されます。今回はその演劇のみどころや楽しみ方を脚本・演出を担当した劇団O.Z.E（オゼ）の永田健作さんのインタビューも交えてご紹介します。

【あらすじ】県外の修学旅行生を受け入れることになった手登根家の人々。初めての経験にとまどう、一家の主・手登根つよし。しかもやってきた女子高生は「前向性記憶障害」を抱えていて、なんと「一日しか記憶がもたない」のである。明日には忘れ去られてしまう手登根家の人々は彼女のために何が出来るのか・・・？

劇団O.Z.E（オゼ）永田健作さん(脚本・演出担当)インタビュー

Q.この作品を作った想いは？

A.私は沖縄で生まれ育ちました。内地や海外へも行きましたが、沖縄の文化・風土は素晴らしいものがあると感じていました。縁あって演劇の道に入りましたが、演劇を通してこれらの文化資源を発信していきたいと思いました。この発信は「そと」だけでなく「うち」にもだと考えています。「うち」とは沖縄県内の方々です。沖縄文化のすばらしさをあらためて知ってもらい誇りを持ってもらいたいと思ったのです。とくに子どもたちに浦添市は、有形・無形の素晴らしい財産がある、愛すべき地元であると感じてほしいのです。演劇の力で沖縄がもっともっと元気になればと思っています！

Q.題材として教育旅行民泊を選んだ理由は？※教育旅行民泊とは、学校教育法（昭和22年法律第26条）第1条に定める学校の児童及び生徒並びに学校関係者、加えて海外の学校等に所属する関係者や学生が教育旅行として沖縄県へ来訪し、受入民家にて宿泊を伴う体験学習を行なうものを言う。

A.旅の楽しみ方について考えました。きれいな景色を見て、おいしいものを食べて・・・も楽しみなのですが、旅先の地域の方々との触れ合いも大きな楽しみではないかと思います。沖縄県は教育旅行民泊が各地で行われていて、宿泊を伴う色々な体験学習を通じて教育的価値（学習効果）が提供されていると思います。そこには様々な触れ合いやドラマがあると思いテーマにしました。

Q.舞台を浦添にした理由は？

A.私が浦添市出身だということもありますが、浦添市にはステキな文化、芸能、観光資源、特産品があります。例えば、風味豊かな桑茶、たくさんの商品に活用されてるうらそえ織、浦添グスク、浦添大公園、浦添美術館等々数え上げればきりがありません。このように魅力的な浦添を舞台にしようと決めて準備を始めましたが、その過程でご協力いただいた「浦添市の方々」が、本当に協力的で、感謝の一言です。心から御礼申し上げます。さらに今回は浦添市出身で、世界で活躍するダンサー・パフォーマーのキッキィさんが特別出演します。

Q.この作品に込めたメッセージは？

A.劇中で「来てくれてありがとうね。あんたたちが来てくれて私たちはとっても嬉しいよ。」というセリフがあります。一日で記憶がなくなる「前向性記憶障害」を抱える女子高生を受け入れた手登根家で様々な良い変化が起こります。会話が少なかった親子にコミュニケーションが生まれ、それぞれの本音が引き出されるようになるといったように。いろいろな立場で感じ方は違うのですが、最終的に人間はみんな、たとえ何も出来なかったとしても、生きているだけで・そこにいるだけで、誰かに感謝される存在なんだということを演劇を通じて感じていただきたいと思います。「何も出来なくていい。ただ生きなさい。あんたが生きてるだけでね、助かる人間が必ずいるわけよ。」（劇中セリフから）

作品名	手登根一家の民泊物語
上演日時	2017年9月15日（金）開場:18:30、開演:19:30
上演場所	浦添市てだこホール　大ホール
入場料全席自由）	一般:前売2,500円、当日:3,000円　学生:前売/当日同料金1,500円（小学生～高校生）
無料招待	浦添市内の小学5年生を対象に無料で招待します。 下記の電話番号もしくはメールアドレスまで「小学校名・保護者/生徒の氏名」をご連絡ください。 その他、お問い合わせについてもお気軽にご連絡ください。 電話番号：098-866-6118（オリジン・コーポレーション） メール：origin@wine.ocn.ne.jp 【注意事項】 ・招待席の数に限りがございます。先着順にて、定員に達し次第、受付終了となります。お早目のご応募をお待ちしております。 ・無料招待の小学5年生と一緒に保護者や他学年の子どもが観劇する場合は、チケットの購入が必要になります。 ・公演の終了時間が21時15分を予定しています。劇場への送迎については、保護者の皆様の責任のもとお願いいたします。

手登根一家の民泊物語チラシ[PDF：356KB]