豆選びのコツを店主が伝授
お店の味をおウチで再現！

港川の外国人住宅街（港川ステイツサイドタウン）を歩いていると、なんともかぐわしいコーヒーの香りがふわり。その香りに誘われてたどり着いたのが、今回紹介する「Beans Store」です。本家はすぐお隣に佇む「沖縄セラードコーヒー」。県内では知名度の高いオフィスコーヒー専門の豆屋さんで、創業から28年を迎える老舗です。近頃はその美味しさがクチコミで広まり、個人のお客さんからの注文も増えたそう。隣の建物が空き家になったのをきっかけに、以前から計画していた直営店をオープンしました。

ずらりと並ぶコーヒー豆は、どれもJ.C.Q.A（全日本コーヒー商工組合連合会）認定コーヒーインストラクター2級の資格を持つ店主の末吉さんが焙煎し、その舌でしっかりテイスティングして選び抜いたこだわりの豆ばかり。ストレート10種にブレンド3種と、常時13種ほどがそろいます。

末吉さんは、「おウチで美味しいコーヒーを飲んでもらうこと」を何より大切に考えています。そのただならぬ使命感の強さは、巧みなカウンセリングによ〜く現れています。「多くの人は、どんな味が好みかと聞くと、あまり答えることができません。味を具体的に表現するのって誰でも難しいですよね。でも例えば逆に、"どんなのが嫌いですか？"ってきくと、意外とみんな言葉で表現できるんですね。そうやって一緒に好きな味を探していくんです。自分の好みを知ってもらえば、他の店に行ってもそのポイント伝えることができるので、失敗することが少なくなると思うんです」。

豆選びだけではなく、おウチで飲むための美味しいコーヒーの淹れ方も、お客さんの質問や相談を受けながら、丁寧に教えてくれます。こちらは「本日のコーヒー（350円）」。プロが淹れたこのお手本の味を、おウチで味わうことができたら…と考えると、テンションあがりますよねー！

またお客さんの飽くなき探求心をそそるべく、様々な試みも仕掛けています。例えばエスプレッソは豆も変えながら提供するそうで、なんとこの日の豆は、スペシャルティコーヒーの中でもトップ・オブ・トップと言われる「カップオブエクセレンス」の称号がついたもの！「先日いらしたお客さまも、ドリップで飲んだ時にこれが美味しいとおっしゃってたので、今度はエスプレッソで飲んでもらったら、また違った味わいになったと、とても感動してくれました」。

普通エスプレッソというと苦みが前提ですよね。でも末吉さんはコーヒーの品質として重視しているのは甘みだと言います。「コーヒーチェリーといわれる実は完熟すると豆も甘くなります。豆自体が甘みを持っていると、深入りにしなくても酸味が少ないので、余計な苦みを抑えて甘みのあるエスプレッソを抽出することができるんです」。飲んでみると、本当にびっくり！甘酸っぱいベリーのような味わいで、豆の質でここまで変わるのかと、これまでのコーヒーの概念がくつがえされる思いでした！そんなエスプレッソを使った「カプチーノ（400円）」もまた格別です。

「コーヒー屋さんとして、もちろん焙煎や淹れ方なども重視されますが、僕が一番重視しているのは豆の持つポテンシャル。豆を作っている人たちだって大変な思いをしながら僕らに届けてくれていますし…だから豆そのものの個性を飲む人のもとに届けることが、何よりも大切だと思うんです」と話してくれた末吉さん。ご自身の広い知識を道しるべに、いろいろな新しい発見を見せてくれながら、美味しいコーヒーを道案内してくれますよ。

DATA

店名	OKINAWA CERRADO COFFEE Beans Store （ビーンズストアー）
電話番号	0120-447-442
住所	沖縄県浦添市港川2-15-6 No.28
営業時間	12：00〜18：30
定休日	火曜、木曜、祝日
駐車場	5台
Webサイト	Webサイト
平均予算	1,500円
支払い	・クレジットカード：不可 ・電子マネー：不可