沖縄の昔ながらの温かみと若い世代の思いがつながる商店街　浦添「屋富祖（やふそ）通り」でディープな町飲みを楽しもう

公開日 2020/04/07

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せっかく沖縄旅行に行くのなら「地元の人が集うローカルな町の温かさにどっぷりと触れてみたい！」という沖縄マニアのみなさま、こんばんは。近年、沖縄県内では那覇市の栄町（さかえまち）市場や沖縄市の中の町エリアなど、昔ながらの町並みが残る地域で、土地ごとの雰囲気を楽しみながらはしご酒をする「町飲み」が熱いのです！

町飲みの楽しさは、地元の人も観光客も一緒になってお酒を酌み交わしたり、会話を交わしたりできること。地元の人が気軽に利用するお店ばかりなので、料理やお酒がリーズナブルに楽しめるのも魅力です。

今回はうらそえナビが猛プッシュする地元商店街「屋富祖（やふそ）通り」をご紹介しましょう。「ローカルなお店なんて、一見だとちょっと入りづらいそう」なんて思う方もご心配なく！沖縄方言で「一度会ったらみんな兄弟」という意味の「イチャリバチョーデー」精神を気軽に体感していただけるよう、屋富祖通りの歴史やおすすめのお店情報などをお届けします。

かつて一大歓楽街として賑わっていた歴史ある「屋富祖通り」の今むかし

屋富祖

那覇空港から国道58号を北上すること10kmほど。屋富祖交差点を右に入ったところにあるのが「屋富祖通り（県道38号）」です。長さは約500m。10分もあれば端から端まで歩くことができる短い通りには、昔ながらの商店や赤ちょうちんを掲げた店なども並び、ローカルムードたっぷりです。

まずはその歴史をご紹介するべく、戦前にタイムトリップ。屋富祖通り会のみなさんのお話によると、かつては道路も舗装されておらず、特に目立つ建物もない小さな通りだったといいます。そんな通りが活気づき始めたのは、終戦直後の1945年に米陸軍が浦添市の西海岸にあった沖縄南飛行場を接収してからのこと。米軍の物資集積所として「キャンプキンザー」が建設されることになり、兵舎を作るために多くの建設関係者が集まるようになったといいます。

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1960年当時の屋富祖大通り（浦添市立図書館所蔵）

キャンプキンザーの正面ゲートはかつて屋富祖通りの突き当たりにあったため、沖縄の軍雇用者が通りを利用するようになりました。次第に周辺にはお店が増えていき、最盛期には朝から晩まで、通りを歩けば肩が触れ合うほど賑わう通りになったそうです。

ちなみに当初は、埃が舞わないよう馬車に水タンクを積んで散水していたんだとか。通り会のメンバーが当時の浦添村に道路を舗装してくれるよう陳情するも予算がなく、はじめは通り会でお金を出し合って道路を舗装したといいます。

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キャンプキンザーができると、屋富祖通りは軍関係者が集う一大娯楽街としてさらなる発展を遂げました。ベトナム戦争の頃には、通りに米軍公認のAサインバーが５軒もある繁華街となり、屋富祖通りで働く人の数も増えたのです。そのため徐々に人びとの日常生活を支える商店などができ、食堂などの飲食店も増えていきました。

写真は当時から営業していたという「東京理髪店」。現在、通りに残っている最も古いお店で、かつては那覇から通う人もいたというから通りの賑わいぶりが伺えますよね。最盛期には屋富祖だけで市場が2つもあったそうです。

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