組踊にエイサー、浦添の特産品「島桑」を満喫!

公開日 2015/10/12

浦添市組踊り祭りと島桑フェア

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ユネスコ無形文化遺産に登録されている「組踊」は、首里王府時代に中国からの冊封使を歓待するために生まれた歌舞劇で、沖縄を代表する伝統芸能のひとつです。浦添市には組踊の始祖である玉城朝薫(たまぐすくちょうくん)の墓があるほか、組踊をはじめとする沖縄の伝統芸能をメインにした公演を多数行っている「国立劇場おきなわ」もあり、組踊との縁が深い地。こうした背景をもとに9月3日(くみ)を「組踊の日」として記念日申請し、2015年8月20日に正式登録されました(詳細はこちら)。これを記念して、去る9月5・6日、21・22日に「浦添市組踊まつり2015」を開催。うらそえナビスタッフは、「第4回うらそえ島桑フェア&浦添物産展」も同時開催された21・22日のイベントにお邪魔してきました。浦添市の芸能や特産品を見て、触れて、食べて、浦添の「いいね!」を体験できるイベントの様子をお届けします。

 

浦添の名産品がどどーんと勢揃い!
おいしい!楽しい!がいっぱい

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会場に早めに到着したうらそえナビスタッフ。まずは「第4回うらそえ島桑フェア&浦添物産展 in 結の街」を覗いてみました。浦添市の特産品である絹織物「うらそえ織」。その絹づくりのために栽培されている桑の木「島桑(しまぐわ)」の葉の粉末や実を活用したお菓子やパン、お茶は、浦添市の新しい特産品として注目を集めています。そんな島桑商品など浦添の特産品が勢揃いした会場には多くのお客さんが訪れ、珍しそうに商品を手に取っていました。

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生地に桑葉パウダーを練り込んだパンやお菓子は、お土産にもぴったり!沖縄県産島桑を100%使った「てだ桑茶」は、「ノンカフェインなので、就寝前やリラックスしたいときにおすすめです。パウダータイプはお茶としてだけでなく、料理やお菓子作りにも使えますよ」とのこと。

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浦添市産業支援センター 結の街の前にある「結の広場」からは、おいしそうな香りが!桑の葉パウダーを使ったソフトクリームやチーズケーキ、桑そば、桑の実を使った色鮮やかなソルベなどが並んでいます。桑を使った料理やお菓子って、こんなにたくさんあるんですね。

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会場内で買い物をすると抽選券がもらえ、うらそえ織の小物や黒糖わたあめなど、浦添市の素敵な商品が当たるお楽しみも!抽選会を楽しんでいたのは、南風原町から訪れた古謝さんファミリー。古謝夢乃ちゃんは、抽選コーナーで見事ジュースをゲットしていました。国立劇場おきなわの芝生広場特設ステージで行われたキッズエイサーに出演した古謝一惺くんは、「みんなに“上手だったね”と褒められた」と、ちょっとはにかみながらも嬉しそう。

 

観て、聴いて、体験して
みんなで組踊を楽しもう!

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そうこうしているうちに、「浦添市組踊まつり」の方も盛り上がりを見せてきました。国立劇場おきなわ小劇場では、実際に組踊を体験できるワークショップが人気でした。衣装を着て、本物の立方(組踊の役者)と一緒に舞台に立つ「なりきり組踊ワークショップ」では、わずか2時間で唱え(組踊のセリフ)やすり足などの基礎を学び、玉城朝薫の代表的作品「執心鐘入(しゅうしんかねいり)」の小僧役を演じました。

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参加した人たちは、「組踊を初めて体験できて良かった。これからも古典の魅力をいろいろな人に伝えていきたい」「セリフを覚えるのは大変だったけど、みんなに観てもらえてうれしい」と楽しそう。この日同時開催された「世界エイサー大会」に参加したブラジルやペルー、アルゼンチンから訪れた日系ウチナーンチュのみなさんも、「沖縄の文化に触れることができて良かった」と、自分のルーツである沖縄の伝統芸術を体験できて満足そう。実際の物語で登場する小僧は実は3人なのですが、国立劇場おきなわの舞台にこれだけ小僧が並ぶ様子もなかなかに楽しいものでした。

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気軽に組踊の歴史、唱えを学べる「組踊体験ワークショップ」では、組踊の歌が「八・八・八・六」の琉歌によって成り立っていることや、立方の唱えに合わせて演奏する地謡(じうてー、組踊の演奏者)ならではの難しさなどを聞き、組踊の楽しみ方を教えてもらいました。友だちと一緒に琉球国王と家臣を演じた星香さんは、「お芝居の勉強をしているので、今日教えてもらったことを取り入れていきたいです」と話しました。

 

エイサー、民謡ライブ、組踊
子どもから大人まで楽しめたフィナーレ

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21日の芝生広場特設ステージでは、宮城小学校リコーダー部や琉球交響楽団による演奏や民謡ライブ、キッズエイサーなど、バラエティ豊かなプログラムで観客を楽しませました。その後の屋冨祖青年会や世界エイサー大会出演団体による力強いエイサーの演舞には、多くの観客がステージ前に集まり、手拍子や指笛で一緒に盛り上げました。

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特設ステージの目玉は組踊の上演。1日目は解説付き組踊「兄弟の踊り」(『万歳敵討』より抜粋)と「久志の若按司道行口説」、2日目には組踊版「シンデレラ」が上演されました。組踊の動きの意味やストーリーの内容など、丁寧に解説しながらの上演は、組踊をまだ見たことがない初心者にもわかりやすく、組踊に興味を持つ良いきっかけになったようです。

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そして、最終日のグランドフィナーレには宮沢和史さん、イクマあきらさんも出演してステージを盛り上げ、会場のボルテージが一気に上がります!最後はお客さんも一緒になってカチャーシー!楽しい2日間が幕を閉じました。伝統芸能とか、文化遺産とかってハードルが高そうと思っている方も多いと思います。今回のイベントに限らず、国立劇場おきなわでは年間を通して、沖縄の伝統芸能に気軽に親しめる公演を行っています。インターネットチケット販売も行っていますので、ぜひ足を運んでみてください。

 

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