学園通りからコザ信用金庫のある交差点を曲がって程なく、ちょっと奥まった場所に「柚ずや」の入口はある。まさにその雰囲気は隠れ家のよう。黄色い目立つ暖簾をくぐって店内に入ると、意外に奥行きがありカウンターと掘りごたつ式の座敷があり、20名の団体まで対応可能。ちなみに「柚ずや」という店名は、柚料理の店というのではなく、娘さんの名前からひと文字もらってつけたのだそうだ。そんなエピソードからもわかるように、店の雰囲気はアットホームな雰囲気で居心地が良い。

メニューの基本は、季節の素材を使い、一番美味しい方法で調理すること。店主自ら仕入れに出かけ、春夏秋冬をそのときそのときで感じられるような食材を使うようにしている。「真鴨のロースト赤ワイン仕立て」もそんな一品。赤ワインに漬け込んでロースとした鴨肉は、噛んだ瞬間に口の中全体にジュワッと味が広がる。そのほかにも日替わりの「刺身三点盛り」や独自の下ごしらえを施した「鶏の塩焼き」、季節の野菜がたっぷり入った「天ぷらの盛り合わせ」など、旬の物をリーズナブルに美味しくいただくことが出来る。

時に近所の方が家庭菜園で育てた野菜なども持ってきてくれるというからも、しっかり地元に根付いていることが伺える。一人で行っても店主が気さくに話し相手になってくれるから安心だ。座敷上には大きなテレビが設置されていて、スポーツ中継を楽しむだけではなく、お客さんが持参したお子さんの運動会やお遊戯会の画像や、アマチュア野球の試合のビデオなどをつなげて観ることもOKとのことだ。試合後の打ち上げなどに使うのもイイかもしれない。