西原入口交差点そば、FM21の道向かいにある沖縄そばの店。以前首里で「青雲」という店を営んでいた店主が、ここで再スタートを切ったのだが、「てんぷす」という店名は前オーナーが使っていたのをそのまま受け継いでいる。というのも、店主が以前の店のそばが好きで通っていたのと、“みんなが集まる中心になりたい”という店名の由来が気に入っていたからだ。店内はテーブル席と座敷席、奥には小さいながらカウンターもある。

豚骨、鶏ガラを煮込み、鰹節でとった出汁とブレンドしたスープは、カツオと動物系の旨みがほどよくバランスし、透き通った上品な味に仕上がっている。麺は店で作るコシのある手打ち麺と、製麺所に特別に作ってもらっている喉ごしの良い細麺の2種類から選べる。ちなみに写真の沖縄そばの定番「うちなぁそば（大600円／小500円(税額8％)）」は手打ち麺。モッチモチで本当にコシの強い麺だ。三枚肉はほどよく甘みの付いた味付けに煮込まれている。

ユニークなのは、「うちなぁそば」や「そーきそば」などのほかに、具材を麺の下に入れた「宮古そば（大600円／小500円(税額8％)）」や、具材を短冊状に切った八重山そばも一緒にメニューに載っていること。ひとつの店で、各島のそばが食べられるのも珍しい。「お客様が“美味しかった”といってくれることが嬉しい」という店主の人柄に惹かれてか、取材時もひっきりなしに地元のお客さんが訪れてきた。まじめな店主が作るまっすぐな沖縄そばを、ぜひとも味わってみて欲しい。