高江洲そば

公開日 2014/08/23

人気店の”元祖 ゆしどうふそば”を食べてみたい!

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たかえすそば。この店名を聞いただけで「ああ!あの、ゆしどうふそばのね」と連想できる人は、沖縄では少なくありません。創業44年、女性二代に渡って味を守り続ける老舗の沖縄そば屋さんです。沖縄そばメニューの定番として至る所で見かけることが多い「ゆしどうふそば」。実はこちらは、それを生み出した元祖の店なのです。これは、うらそえナビとしても取材をしないわけにはいきません。ということで店舗へ取材を申し込んだところ、「お昼どきだと、混み合って撮影などができない可能性が高いので、朝でもよいですか?」とのこと。まさに繁盛店…!ということで、期待を胸に、営業開始時間の10時に伺うことになりました。

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こんにちはー…って、あれっ?開店一番乗りと思いきや、早くも先客が3名。すでにそばを召し上がっているようです。混雑する前にゆっくり食べたいという地元の方でしょうか。

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みなさまテーブル席に着席されていましたが、奥には座敷席もあります。

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座敷奥の壁には、サイン色紙がずらり。モンゴル800やこきざみインディアンなど、沖縄を中心に活動する芸能人が「最高でした!」「まーさんどー(おいしかった)」など、コメントを残しています。ちなみに、上段左から二番目の色紙はガレッジセールですね。ゴリさんと川田さんの単純明快なサインに漠然とした好感を覚えるのは、私だけでしょうか。taberu_takaesusoba04
そうこうしているうちに、もう1名、新しいお客さまがご来店。まだ10時5分です。これは、早くしないと大変なことになりそう…ということで、さっそくそばを注文。頼むは当然、「ゆしどうふそば(大)620円」です。今回は特別に、厨房にもお邪魔させてもらっちゃいました。

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調理台に陳列されたゆしどうふ。「ゆしどうふ」とは、豆乳ににがりを交ぜて固める前の、やわらかい状態の島豆腐。いわゆる「おぼろ豆腐」に近い感じでしょうか。こちらのものは、創業当初から変わらない味です。この豆腐を使って、一日70〜100食ほどのゆしどうふそばが作られます。ゆしどうふは鮮度が命のため、一度に大量に仕入れることができず、どうしても作る数に限度があるとのこと。味を第一に考えた結果の、数量限定なのですね。

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二代目・高江洲さんが、豆腐を手際良く器へ入れていきます。手前がゆしどうふ、奥が出汁の鍋。出汁用の鍋は二つありますが、実は、中身は一緒。一つの鍋では作るのが追い付かないため、二つ用意がされているようです。

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あっという間に器いっぱいのゆしどうふそばのできあがり。シメ昆布がいい味を出しています。あとは、軟骨ソーキ、青ネギ、と錦糸卵を乗せて…

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完成!こちらが、元祖ゆしどうふそばでございます。トンコツと昆布がやさしく香るスープと、それを覆うかのように盛られたゆしどうふの湯気。見た目にもおいしそう〜…冷めないうちに、いただきまーす!

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れんげで豆腐をすくってみて、まず驚き。ふわふわとした豆腐は、その半分ほどがれんげからはみ出しても、切れたり落ちたりすることなく弾力を保ち続けるほど。そんなゆしどうふが、「いったいどこまで?」というくらい、底深くまでたっぷりと入っています。沖縄の豆腐が持つほのかな塩気と濃厚な味わい、女性的でシンプルなスープが相まって、これは絶品。つるりとしたちぢれ麺は、過度に味を主張することなく、スープと豆腐の旨みを吸収して、味が調和するものとなっています。

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まさに、元祖の名にふさわしいこの一杯。ゆしどうふそばを作るようになったきっかけを伺ってみました。「先代がそば屋を始めた際、もともと、ゆしどうふとそばは別々のメニューとしてあったんです。けれど、そんな中、『そばも食べたいけど、ゆしどうふも捨てがたいんだよな〜』とおっしゃったお客さまがいらっしゃって。それじゃあ混ぜて作ってみようか、ということで生まれたメニューが、ゆしどうふそばだったんです」。かくして、初のゆしどうふそば(うらやましい!)を召し上がったお客さまは、大変満足してお帰りになったとのこと。以来、口コミが口コミを呼び、いつしか定番メニューとして「ゆしどうふそば」の文字が並ぶようになったということです。今では、ほかの沖縄そば店でも見かけるゆしどうふそばには、こういった誕生秘話があったんですね。

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話を伺っているうちにも、次から次へとお客様がご来店。まだお昼時には早い時間だというのに、すでに20名ほどのお客様がいらしてました。ピーク時を前にして、脅威の来客数。しかし、高江洲さんやスタッフのみなさまは、笑顔で注文を取り、お客さまを待たせることなくそばを作り、キビキビとした動きで運んでいきます。お客さまに満足してもらいたい、そんな思いから生まれたゆしどうふそばは、「高江洲そば」だからこそ成し得たコラボレーションだったのだなぁと確かに感じながら、混雑を見せ始める店を気持ちよく後にしたのでした。

DATA

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店名
高江洲そば
(たかえすそば)
問い合わせ先
098-878-4201
住所
沖縄県浦添市伊祖3-36-2
営業時間
10:00〜20:00
定休日
日曜
駐車場
10台 無料
支払い
現金のみ
その他
売り切れ次第終了

地図

高江洲そば

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